2026-09-10
パンオプティクス・プロのおすすめ対象は?単焦点と多焦点眼内レンズの違い
白内障手術で注目の多焦点眼内レンズ「パンオプティクス・プロ(PanOptix Pro)」の特徴や、単焦点レンズとの違い、おすすめの対象者を解説。光学効率の向上や眼鏡依存度を低減できるメリット、選択時の注意点などを詳しくまとめました。江南スマイル眼科による専門解説です。(140字以内/140文字程度)


こんにちは、江南スマイル眼科です :)
白内障手術を控えていると、
思った以上に多くの選択肢に直面することになります。
「白内障手術をすれば視力は良くなるのではないの?」
「眼内レンズにもいくつか種類があるの?」
「単焦点と多焦点、どちらのレンズが自分に合っているのだろう?」
特に最近では、従来の多焦点眼内レンズを進化させた
パンオプティクス・プロ(PanOptix Pro)への関心も高まっています。
しかし眼内レンズは、単に最新製品を選ぶことよりも、
普段のライフスタイルや希望する見え方、
目の状態を総合的に考慮して選ぶことが重要です。
今回はまず単焦点眼内レンズと多焦点眼内レンズの違いを理解し、
その中でもパンオプティクス・プロがどのような方に適しているのかについてご紹介します。
白内障手術では、なぜ眼内レンズを選ぶのでしょうか?

白内障は、目の中の水晶体が濁ることで視界がかすむ病気です。
白内障手術では濁った水晶体を取り除き、
その位置に眼内レンズ(IOL)を挿入して視力を回復させます。
そのため白内障手術では、
単に濁った水晶体を取り除くだけでなく、
術後にどの距離でどのように見たいかまで考慮して眼内レンズを選択することになります。
この際、代表的な比較対象となるのが
単焦点眼内レンズと多焦点眼内レンズです。
単焦点眼内レンズと多焦点眼内レンズ、何が違うのでしょうか?

① 単焦点眼内レンズ
単焦点眼内レンズは文字通り、
ひとつの主要な焦点距離に合わせて視力を矯正するレンズです。
一般的には遠くがよく見えるように焦点を合わせることが多く、
この場合、術後は遠くを眼鏡なしで比較的快適に見ることができますが、
本やスマートフォンなど近くを見る際には
老眼鏡や近用眼鏡が必要になることがあります。
つまり、
ひとつの距離の鮮明な視界に特化
遠方中心の生活を希望する場合に検討
手元を見る際は眼鏡が必要になる場合がある
手術費用が比較的安価
といった特徴があります。
② 多焦点眼内レンズ
一方、多焦点眼内レンズはひとつの距離だけではなく、
複数の距離で視界を確保できるように設計されたレンズです。
代表的には遠方だけでなく、中間距離や近方の視力もあわせて考慮します。
そのため、術後に眼鏡への依存度を減らしたいと考えている方が
多焦点眼内レンズを検討するケースが多く見られます。
例えば、
遠くのテレビ画面
中間距離のパソコン画面
近くのスマートフォンや本
のように、異なる距離のものを頻繁に見る生活であれば、
多焦点眼内レンズがひとつの選択肢となります。
ただし、多焦点眼内レンズがすべての人に適しているわけではありません。
レンズの光学特性により、一部の方には
光のにじみ(グレア)や光の輪(ハロー)のように感じられる視覚的現象が現れることがあり、
個人の目の状態や適応度によって実感できる結果も異なります。
したがって、「単焦点より多焦点のほうが無条件に良い」と単純に比較することはできません。
それでは、パンオプティクス・プロはどのようなレンズなのでしょうか?

パンオプティクス・プロ(PanOptix Pro)は、
アルコン(Alcon)社製の4重焦点眼内レンズです。
白内障手術後に遠方だけでなく、
中間距離や近方まで幅広い視界を確保できるように設計された
多焦点系列の眼内レンズです。


従来のパンオプティクスの基本的な3焦点設計をベースにしながら、
ENLIGHTEN NXT光学技術を適用し、
光学効率を向上させた点が大きな特徴です。
製造元データによると、従来のPanOptixの光利用率が88%であるのに対し、
PanOptix Proは94%に達し、
これに伴い光散乱が12%から6%へと低減したと説明されています。
つまり、パンオプティクス・プロを単に「多焦点レンズの新しいバージョン」と考えるのではなく、
複数距離での視界を確保する従来のパンオプティクスの長所を維持しつつ、
光学設計を改善した次世代3焦点眼内レンズ
と理解すると良いでしょう。
パンオプティクス・プロ、このような方におすすめです

それでは、一番気になる点について見ていきましょう。
「結局、パンオプティクス・プロはどのような人に合っているの?」
パンオプティクス・プロは、以下のような生活を希望される方にとってひとつの選択肢となります。
① 術後の眼鏡依存度を減らしたい方
多焦点眼内レンズを選択する代表的な理由のひとつです。
遠方だけでなく中間距離や近方まで幅広い視界を確保できるように設計されているため、
日常生活において眼鏡への依存度を低減させることが期待できます。
② スマートフォンやパソコンを頻繁に使用する方、
運転や料理をよくする方
最近では退職後もスマートフォンやタブレットを使用する時間が長く、
趣味や社会活動でパソコンを使う方も多くいらっしゃいます。
このように、1日の中で遠くだけでなく中間距離や手元もよく見る生活であれば、
複数距離の視界をカバーする多焦点眼内レンズが適しています。
③ 読書や細かい手元作業をよく行う方
本を読んだりスマートフォンを見たりと、近距離をよく使う場合にも
多焦点眼内レンズは有力な選択肢となります。
パンオプティクス・プロは、約33cmの極めて近い距離まで
近方視力を確保することを目指したデータを提示しています。
*ただし、実際の視力や眼鏡が必要かどうかは個人差があります。
④ 術後に様々な距離の対象物を眼鏡なしで見たい方
単焦点眼内レンズが特定の距離に焦点を合わせるのに対し、
パンオプティクス・プロのような3焦点眼内レンズは、
遠方・中間・近方の視界を幅広く確保することを目標としています。
そのため、日常生活で見たい距離が頻繁に変わり、
可能な限り眼鏡への依存度を減らしたい方は、多焦点眼内レンズの相談をおすすめします。
では、パンオプティクス・プロはすべての人に適しているのでしょうか?

必ずしもそうとは限りません。
この点が眼内レンズ選びにおいて最も重要です。
多焦点眼内レンズには複数距離で視界を確保できるというメリットがありますが、
すべての人に同じ結果が保証されるわけではありません。
特に網膜や黄斑、視神経など、目の他の部位に問題がある場合は、
多焦点眼内レンズが適さないことがあります。
また、術後の光のにじみやハローなどの視覚現象を
どれほど敏感に感じるかも考慮しなければなりません。
したがって、単純に
「最新レンズだからもっと良いはず」
と選ぶのではなく、
現在の目の状態 + ライフスタイル + 希望する見え方
+ 眼鏡依存度 + 光学特性に対する許容度
を総合的に見極めることが重要です。
単焦点とパンオプティクス・プロ、どのような違いがあるのでしょうか?

簡単に比較すると以下のようになります。
| 単焦点眼内レンズ | パンオプティクス・プロ |
主な焦点 | 1つの距離中心 | 遠・中・近距離 |
遠方視界 | 鮮明な遠方視界を重視 | 遠方視界をカバー |
中間距離 | 眼鏡が必要な場合あり | 中間距離の視界確保を目標 |
近方 | 老眼鏡などが必要な場合あり | 近方視界の確保を目標 |
眼鏡依存度 | 状況に応じて必要 | 軽減を目指す |
考慮事項 | 近用眼鏡の装用が可能か | 個人の目の状態および視覚特性 |
どちらのレンズが客観的に優れていると断定することはできません。
例えば、普段本やスマートフォンをほとんど使わず、
遠くを主に見る方であれば、単焦点眼内レンズでも十分に満足できます。
逆に、様々な距離を行き来する生活を送り、
術後は眼鏡の使用を極力減らしたいのであれば、多焦点眼内レンズの検討が推奨されます。
パンオプティクス・プロ選択の前に、まずは目の状態確認から

眼内レンズは一度挿入すると長期間目の中で使い続けるレンズであるため、
単に製品の特徴だけで決めるのではなく、
手術前の精密検査を通じてご自身の目の状態を正しく把握することが不可欠です。
角膜や網膜、黄斑、視神経などの状態を確認し、
現在の視力や屈折異常の程度、生活習慣などを総合的に考慮しなければなりません。
特に多焦点眼内レンズを検討されている場合は、
「いろいろな距離をよく見たい」という期待だけでなく、
多焦点レンズの光学特性や術後に生じうる
視覚現象についても十分に理解した上で決定することが大切です。
パンオプティクス・プロ、ご自身に合うレンズか確認してみましょう

パンオプティクス・プロは、従来のパンオプティクスの3焦点設計を基盤に、
光学効率を向上させた多焦点眼内レンズです。
遠くだけでなく中間距離や手元まで幅広く見たい方、
白内障手術後に眼鏡への依存度を減らしたい方にとって、魅力的な選択肢のひとつです。
しかし、多焦点眼内レンズがすべての人にとって最良の選択肢とは限りません。
ご自身の目にどのレンズが適しているかは、製品の知名度よりも
現在の目の状態や普段の生活習慣、そして手術後に希望する見え方によって異なります。

白内障手術を控えて単焦点と多焦点眼内レンズの間でお悩みの方は、
まず精密検査でご自身の目の状態を確認し、医師とじっくりご相談ください。
江南スマイル眼科では、お一人おひとりの目の状態やライフスタイルを考慮し、
最適な眼内レンズをお選びいただけるよう丁寧なカウンセリングを行っています。
パンオプティクス・プロをはじめとする各種眼内レンズについて気になる点がございましたら、
ご自身の目にどの選択が最適か、ぜひ詳しくお確かめください。
💙 スマイル手術はやっぱり江南スマイル眼科 💙
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よくある質問
単焦点眼内レンズと多焦点眼内レンズの最大の違いは何ですか?
最大の違いは、焦点を合わせられる距離の範囲と眼鏡への依存度です。単焦点は遠方など1つの距離に特化し、手元を見るときは老眼鏡が必要になりますが、多焦点は遠方・中間・近方を幅広くカバーできるため、術後の眼鏡依存度を減らすことができます。
パンオプティクス・プロは従来のパンオプティクスと何が違いますか?
光学効率を向上させ、光のにじみの原因となる光散乱を低減しました。パンオプティクス・プロはENLIGHTEN NXT技術を採用して光利用率を88%から94%へ高め、光散乱を12%から6%に抑制。複数の距離の視界をより効率的に確保できるように設計されています。
パンオプティクス・プロはどのような人におすすめですか?
白内障手術後に眼鏡なしでスマホ操作、パソコン作業、運転など多岐にわたる日常活動を行いたい方に適しています。約33cmの近距離視力まで考慮されているため、読書や細かい作業が多い方や、遠方・中間距離をバランスよく使いたい方におすすめです。
すべての白内障患者がパンオプティクス・プロを選択できますか?
いいえ、患者様の目の状態によっては適さない場合があります。網膜や黄斑、視神経に病変がある方や、光のにじみ・ハロー現象に敏感な方は多焦点レンズの使用が制限されることがあるため、精密検査の上で医師との相談を通じて決定する必要があります。